よくある質問


<浄土真宗仏事・作法>

Q.本願寺派のお焼香の正しい仕方は?



本願寺出版社発行
中学生用宗教教本『みのり』より抜粋

A.
1.焼香卓の一、二歩手前で一揖(軽くおじぎ)する
2.香炉の直前にすすむ
3.お香を一回だけつまみ、香炉に入れる
4.合掌……礼拝……
5.一、二歩下がって一揖する
いただいたり、お香を何回もくべたりはしません。

Q.お仏壇のお飾りはどうすればいいの?


A.お参り先で「これまでお仏壇のことは祖父と祖母まかせで、私にはさっぱり…」という声をよく聞きます。

お仏壇のお飾りの基本的なことを紹介してみます。

まずお仏壇の中心は、ご本尊・阿弥陀さまです。決して私たちのご先祖ではありません。これだけは間違わないでくださいね。ご先祖は私に対して、阿弥陀如来を拝んでほしいと願われています。阿弥陀如来を拝むことはご先祖を拝むことにもなるといえます。

さて、お飾りの基本となるものは「香(こう)・華(げ)・灯(とう)」。お香、仏華、ロウソクの三つを指します。この三つを載せておく台を前卓(まえじょく)といいます。写真をご覧下さい。

 このように香炉、花瓶、ロウソク
立てを一つずつ置くお飾りを三
具足(みつぐそく)といい、花瓶
一対、ロウソク立て一対、香炉の
置き方を五具足といいます。三
具足は毎日のお飾りで、五具足
はご法事のときなどのお飾りで
す。
 ただし、ご家庭のお仏壇の大き
さによって五具足(ごぐそく)が置
けないこともありますので、その
場合は三具足でのお飾りでOK
です。


続いて、「香」について。

 三具足のお飾りの中で、ロウソク立てと花瓶の間に置くが香炉です。写真のように土香炉と呼ばれる陶磁器製の香炉には足が3つありますので、その1つが前になるように置きます。そして中にはお線香を入れるのですが、また、よくある質問は「お線香は立てるのですか? ねかせて置くのですか?」という質問です。浄土真宗本願寺派ではお線香は、数本に折ってねかせておきます。

 ただし「お香」について、こうした作法だけが大切なのではありません。「お香をかぐことによって清らかなお浄土を想い、さらには、誰かれと差別することなくゆきわたるお香の薫りから、如来さまのわけへだてなく注いで下さるお慈悲の心にも触れさせていただきましょう」(『浄土真宗 仏事のイロハ』(本願寺出版社)より)も大切なことです。

最後に「華」(=仏華)について。

 ご本山の本堂にお参りすると、まず「きれいやな〜」と思うのが仏華です。中でもご正忌報恩講の時の仏華はとても立派で、まさに「如来さまのお徳を讃え、そのご恩に感謝する気持ちのあらわれ」(同 仏事のイロハより)を感じることができます。今度ご本山にお参りされた時にはぜひ、仏華に注目してみてください。

 さて、ご家庭のお仏壇の仏華について「お供えする花の種類って決まってますか?」と、質問されることがあります。仏華の種類に特に決まりはなく、四季折々の美しいお花を供えていただければOKです。

 ただ、仏華にふさわしくない花として造花、毒やトゲのある花などは不向きとされています。日ごろからきれいなお花をお供えするよう心がけてください。

<明善寺門徒のよくある質問>

Q.法事は、故人の命日より後に勤めてはいけませんか?


 A.法事は本来、祥月命日、つまり故人がお亡くなりになった月日と同じ日に勤めるものです。

 しかし、法事は残された縁者が亡き人を偲びお勤めすることを通して、縁者たちが仏縁をいただくことにおおきな意義があります。この意味から考えると、亡き方とご縁のあった方々が、なるべく集まりやすい日に設定することがよいでしょう。

 一般的には「早く行うのはいいが、遅らせてはいけない」といわれているようですが、うっかりして法事を行うのを忘れないように戒めとして、昔の方がいわれたことのようです。決して祟りがある、というものではありません。

Q. 家で、朝夕のお仏壇にお参りには、どのお経をお勤めすればいいですか?


A. 浄土真宗では朝夕には「正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)」、または、「仏説阿弥陀経」や「讃仏偈(さんぶつげ)」・「重誓偈(じゅうせいげ)」などをお勤めします。

 なお、お参りの時は、浄土真宗本願寺派用の聖典(せいてん)<経本>を用いて、必ずお念珠(お数珠)をかけてお参りしましょう。

Q.葬儀後の位牌はどのようにすればいいですか?


A.浄土真宗では、葬儀の際に用いる白木の位牌について、慣例で満中陰まで中陰檀(※遺影のある飾り壇)で使用されています。その後、位牌はお仏壇に安置せず、お寺にお渡しください。

(当面、本堂余間に安置いたし、年末にお寺の境内にて焼却いたします。※初盆が過ぎた位牌のみ)

亡くなった方の法名・俗名・命日(死亡年月日)などは、過去帳(かこちょう)に記入します。なお、新たな黒塗りの位牌の新調は不要です。

Q.納骨の期日は満中陰ときまっているのでしょうか。


A.浄土真宗では特に定めはありません。が、明善寺門徒の皆様は百箇日や一周忌に納骨されることが多いようです。住職と相談して決めましょう。